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ランドセル屋さんの革製品ブログ

鞄工房山本 おとな向けの仕事レザーバッグ
(その1:ビジネスリュック)

2019年05月28日

リュックサック

皆様こんにちは。
お見せします、といいつつ毎回牛の絵で隠してしまっていたビジネスバッグ。ついに解禁となりました。これまでのフェイント、お許しくださいませ。
とは言え3型すべてを詳しく説明するには一回のブログで字数も足りないので、本日はとくにこちらにスポットを当ててみます。

3型の中のスター☆ビジネスリュック

(また隠そうとなんてしてませんよー)

鞄工房山本のルーツはランドセル、小学生の日々の仕事(勉強)の味方。今度は、おとなの日々の勉強(仕事)の味方を作りたい!となったわけです。しかも、
「ランドセルみたいに、背負うやつ!」
というわけで、無敵のビジネスリュックを作りたかった。

明日の王子の告知と擬音が一緒にならないように、私は次のような音を発します。

Drrrrrrr…… (ドラミング)
カシャーン (シンバル)

あら、なんだか久しぶり、ってゆってないで早く見せなさい?
はい。

何かが新しいと思いませんか、このリュック。

第一の特色、イングリッシュ・ブライドル部分使い

一番先に目につく特色は
異素材コンビ
と、いっても牛革×牛革です。
厳密には「同動物異国異製法コンビ」って、わけがわからん!
もとい、
・主要素材が日本製のソフト牛革
・前胴下部、ショルダーストラップと一部の付属はイギリスのThomas Ware and Sons社製のブライドルレザーです。
後者も牛革なのですが、ブライドルレザーはもともと、馬具を作るための革だったそうです。ブライドル(bridle)は手綱を意味します。分厚い、蜜蝋などのワックス類を手で丹念に染み込ませた革です。その工程によって堅牢度、防水性が高まるだけでなく、艶も色の奥行きも深まって他の牛革とは趣の異なる美しさがあります。

(ファスナーより上が日本製ソフト牛革、下がイギリス製ブライドルです)

一目瞭然の特徴は、白く浮き出た粉。Bloom(ブルーム)とよばれ、前述の擦り込まれたワックス類の成分です。これとどう付き合っていくかは、使う人次第。ブルームは手で触ったり擦れるととれていくのですが、気温や保管状態によってまた浮き出ることもあります。まさにブライドルは永く一緒に生きていく素材といえます。徐々に革の艶が増していきますので、じっくりとご自身のバッグを育てていってください!
とは言えこの粉が、絶対に衣服に付着してほしくない! という方は、バッグのご使用前にブラシでブルームを落としてください。

ビジネスリュックに求められる機能は?

さて、次に機能のお話をしたいと思います。ビジネスバッグとしてリュックがかなり重要な地位を占めるようになったとは言え、一般的なメリット、デメリット両方ありそうです。ちょっとおさらいをしてみましょう。

〈メリット〉

  • 両手が空くので、自転車通勤に最適
  • 重くなりがちな仕事用の荷物を持っていても軽々と移動できる→徒歩、電車通勤に便利
  • 身体の左右のバランスが取りやすく、姿勢良く歩ける。とにかく収納力と軽快さの両方を実現。

(この通り、白馬ならぬ黒い自転車にまたがった王子の背中にもビジネスリュック)

〈デメリット〉

  1. 電車の中では身体の前に持たないと、周囲のひとに迷惑になってしまう。
  2. リュックに限らずタテ型バッグの常、底の方に入れたものが取り出しにくくなってしまう。
  3. カタチや素材によっては、自立しない。持たずに置いたときにだらしなくカタチが雪崩をおこす。

なるほど。ではデメリット対策を一つ一つ述べていきます。

1.
ほんとに薄型になりました。そして直立しておられます。もちろん、電車の中では身体の前に持つ前提ではありますが、それにしてもスッキリまとまりました。なんでしょう、この侍のような潔い雰囲気。

2.
ひとつだけの収納スペースが大きく作ってあると、確かに物はたくさん入ります。でも中がごちゃごちゃになって、さっと必要なものを取り出すことが出来ない。そこで背中側のファスナー開きはPCやタブレットを入れるためのスペース、手前はそれ以外のA4フラットファイルや小物を整理できるようになっています。

3.
見事に自立しています。荷物が入っていると更に安定します。

せっかく新しいものを作るなら、デメリットは最大限解消したい!機能も欲張りたい!という野心(?)に満ちたバッグです。ご覧になると、企画に携わった者たちが楽しんでいたことも感じていただけるかと思います。

それから、「機能」という括りで話すと忘れがちなのが、見た目。ビジネスパーソンたるもの、見た目がカッコいいこと、きちんとして見えることも重要な機能ではないでしょうか。このリュック、キリッとした見た目で取引先の方とのアポにでも堂々とお供いたします。
そろそろ一度まとめてみましょう。

あら、下の方にある水平なファスナーはなんでしょう?

電車通勤で困ることといえば……日本といえば……
雨の日、折り畳み傘を電車に持ち込むのって、「これどうしたらええのん?」ってなりませんか。
実はこの水平ポケット、中の生地が撥水コーティングされているのです。サイズとしては小さめのもの用(長さで約 25 cm 以下)となりますが、傘を収納してしまえば、混雑した車内でも濡れた傘を気にせず過ごせます。

すなわち:
ここ橿原市南浦町には駅がありませんが、電車通勤の皆様のことを考えました、って、当たり前なのですが。もちろん、鞄工房山本の大半の社員のように自家用車通勤の方も、助手席に相方として乗せてやってください。

ここで本日3回目の
「あら、」
長くなってしまいました。内側や部品のご紹介はまた次回!
これは皆様を焦らせているのではなく、盛り沢山なだけです。

鞄工房山本 二見

筆者プロフィール

名前:二見

大阪府出身 京都大学卒業 ヨーロッパで靴の仕事を12年間経験したのち帰国
バッグメーカーなどを経て2018年8月より現職
好きな文筆家は森鴎外、Albert Camus
好きなミュージシャンは Jimi Hendrix、Cream