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ランドセル屋さんの革製品ブログ

〈奈良のイベント〉
夏の寺院で蓮の花と出会う

2019年7月15日

その他

皆様こんにちは。

わたしは奈良に住み始めてそろそろ一年になります。
真冬を除いては常に四季を感じる木々、花々を目にすることができるのが嬉しいです。

(真冬も霜がきれいでした。星も見えるし、結局一年中見るものがある。)

山の風景、道端の草花、農耕地の作物、通りがかりの民家や神社仏閣で立派に育てられているもの、あるいは手入れがそこそこで野趣があるもの。様々です。

(梅雨の季節は工房/本舎に来訪者多数。私達が周辺を歩くときは、気をつけないと傷つけてしまうかもしれません)

当然ながら季節とともにどんどん入れ替わっていくので、気がついたら終わってしまっていた!なんてこともあります。

今回は、昨年自分が終盤しか見られなかったこちらのイベントのご紹介です。

奈良・西の京ロータスロード~蓮とご朱印めぐりを楽しむ旅~

(あをによし なら旅ネット〈奈良県観光公式サイト〉)

開催中(7/15日現在)のこのイベントは8月18日まで、奈良市内の西大寺、喜光寺、唐招提寺、薬師寺の4箇所で蓮の花を楽しみつつ御朱印も集めましょうという企画です。全て近鉄橿原線の大和西大寺駅と、そこから南に2駅行く間のエリアにあるので回りやすそうです。
ただし、わたくしの場合はぎっくり腰治療中なので(汗)、自宅から一番近い西大寺だけでお許しください。

(お賽銭箱の上にある鐘(?)は、思いがけず大きな良い音でポーン、と響き渡ります。)

わたくしが訪れたのは夕方。開ききった花の花弁を掃除するなど、ひとつひとつ手入れをされていた男性の方曰く、「朝一斉に咲くから朝はよ来たほうがええよ」。

そういえば、芥川龍之介の『蜘蛛の糸』でお釈迦様が蓮の池の周りを散歩しておられたのも、確か朝でした。(間違えていたらすみません)

蓮の花は蕾のときから非常に大きいです。上の写真で直径12cm位。水面から花弁まで2mに達するものもあるようです。そこまで大きいとまさしく「浮世離れ」した光景でしょう。

昔、京都市上京区の相国寺近くに住んでいたときは、蓮の池があって更に巨大な花や葉が幻想的でした。西大寺の蓮は鉢植えなのでより近くから見られる気がします。

蓮の花は蕾でも花が開いてもみずみずしさが美しいですが、私はこの散りかけのデカダンさも好きです。

そしてこの花の中央に見える緑色のが、花が散ったあとシャワーヘッドのようになり、不思議な印象を与えます。それがさらに乾燥したものは、時々ドライフラワーのアレンジメントの中に入っていたりもします。中華料理でもでてくる蓮の実はこの中にできるんですね。
実はカルシウムなどの栄養価も高いそうです。そうか、月餅にも入っているのか。根っこはレンコンになるし、花はきれいやし、なんて働き者の植物なんでしょう。いや、「働き者」というよりも、いっぱい周囲に与えてくれています。

ところで「蓮」ときいてこちらを思い浮かべた方もいらっしゃるのでは。

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Claude_Monet_-Water_Lilies(TFAM).jpg

『睡蓮』 1908年、By Claude Monet [Public domain] 東京富士美術館(東京都)所蔵

印象派の画家クロード・モネ(1840年11月14日生まれ、1926年12月5日没) による睡蓮の連作は日本人の間でも人気があります。実は睡蓮は「スイレン目スイレン科」、本日の主役・蓮は「ヤマモガシ目ハス科」なので意外とかけ離れているようです。睡蓮は花も葉っぱも水に浮かび、葉っぱはVの字に切れ込みが入っているのに対し、睡蓮は花も葉っぱも茎を高く空中にのばしていきます。葉っぱに切れ込みも無し。
ちなみに睡蓮はレンコンや蓮の実のような食物としての用途は無いとのことです。だからって蓮の肩を持っているわけではありませんよ。睡蓮も好きですよ!美しいだけでも十分です!
よくイラストやなんかでカエルが乗っかっているのは睡蓮の葉でしょう。

こんな私の絵と自分の絵が並んでいるのをみたらクロードさん卒倒してしまうかもしれません。

工房近くでも蓮を楽しめます。

(大粒のしずくができるのも蓮の特徴のひとつ。雨上がりの散歩も風情があります。)

西大寺は奈良市ですが、鞄工房山本の本舎と工房のある橿原市にも、藤原宮跡という有名な「蓮スポット」があります。

そして、蓮は7月の誕生花でもあるそうです。皆様、夏の朝の奈良の散策のコースに是非加えてみてください。

鞄工房山本 二見

筆者プロフィール

名前:二見

大阪府出身 京都大学卒業 ヨーロッパで靴の仕事を12年間経験したのち帰国
バッグメーカーなどを経て2018年8月より現職
好きな文筆家は森鴎外、Albert Camus
好きなミュージシャンは Jimi Hendrix、Cream