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ランドセル屋さんの革製品ブログ

山本イタリア探訪 ~世界一の革の展示会、
LINEAPELLE in Milano~

2019年02月24日

ブックカバー

皆様こんにちは、鞄工房山本の晴之です。
前回に引き続き、イタリアはミラノから更新します!

前回のブログでは世界的な機械の展示会「Simac Tanning Tech」の様子をお伝えしました。
今回はいよいよ、世界最大規模の革の展示会「LINEAPELLE」のレポートをお届けします! 例によって許可された画像しか掲載できませんが、お許しください! その分文章でお伝えする努力をいたします……

LINEAPELLE が世界一と呼ばれる理由

前回紹介した Simacも1日では絶対に回りきれないぐらい十分大規模。なのですが、概算でその2、3倍のブースが展開されているのが LINEAPELLE。
革だけでなくバッグや靴の部品(アクセサリー)の会社もブースを出しています。Simac には原皮から製品までつくりあげられるだけの機械が展示されていると前回お伝えしましたが、LINEAPELLE には最終的な製品になるための材料が全て揃っているという感じ。
2月展は3日間開催されるとはいえ、主催者は期間内にすべて回らせる気があるのでしょうか。てぐらいデカイのです。

また、ミラノで開催される LINEAPELLE には世界中から皮革産業関係者がやってきます。そんな各国の来場者のために、空港や主要駅からは無料シャトルバスが一日中運行しています。

日本の鹿革とイタリアの鹿革

いくつかのブースを回っていると……

おや、見覚えのある動物。こちらのブースにお邪魔してみると、

やっぱりあなた様でしたか! 日本製鹿革ブックカバーイタリア製鹿革のコラボレーションです!

世界的にも鹿革は非常に珍しく、扱っているブースはあまり見かけませんでしたが、ここは鹿革のみを扱っていました。
肌触りも似ており、異国なのになんだかホッとする心地よさでした。
そしてこんな鹿革も登場。

メタリック鹿革。すごく新鮮。
ここだけでなく、ギラギラした仕上げをしているブースはたくさんありました。日本のブランドではあまり見ないカラー。

鹿革を、作っている人も使っている人も珍しいのはお互い様で、当店のブックカバーを見せると興味津々になるイタリアの方々。向こうの会社の方同士でめちゃくちゃ話が弾んでいました。イタリア語だったため混ざれず。悔しい。
ですが内心で得意になっていたことがあります。それは、こちらのタンナーではクローム鞣ししかしていないということ。タンニン鞣しは難しくてできないそうです。私が得意になることではありませんね。さすが藤岡勇吉本店。

ところで、イタリアの展示会には「一見さんお断り」に似た文化が存在します。全く面識のない会社のブースに言っても全然お話を聞かせてくれないんですね。

そこで重要なのが「ブローカー」と呼ばれる人々。代理店ならぬ代理人です。
今回、LINEAPELLE には鞄工房山本だけで行ったのではなく、川村通商株式会社の方々に同行してもらいました。そして彼らに現地のブローカーを紹介してもらい、そのブローカーの「顔」で色々なブースを回ることができたのです。

日本から世界へはばたく皮革産業

世界中の皮革関係者が集まる LINEAPELLE には、数こそ少ないですが日本の革屋さんも出展しています。

例えば、「ハシモト産業」さんや「新喜皮革」さんや「栃木レザー」さん。

鞄工房山本は3社ともお付き合いがあり、いつも素晴らしい革を仕入れさせてもらっています。

革の業界では世界に向けて自社製品を発信することが少ない日本。この3社のようにもっともっと積極的になるべきだと思います。
今回 LINEAPELLE で世界の皮革業界を見ることができましたが、日本の革屋さんは世界に通用するだけの品質を持ち合わせていると感じました。
どのようにプロモーションしていくか、そこが肝心なのだと思います。

たとえば今回の展示会で見た印象的な光景があります。小、中学生ぐらいの子どもたちが社会科見学のようなかたちで LINEAPELLE に来ていたのです。
日本ではまず見られない光景。イタリアでは、皮革産業が未来を担う子どもたちの憧れの職業になっているのでしょう。だから自信を持って自分たちの仕事を世界に向けて発信できるのでしょうか。

我々も、自分たちの仕事に対する自信やプライドを、もっともっとアピールしても良いのでは、そんな風に思ったイタリア出張でした。

鞄工房山本 晴之

筆者プロフィール

名前:晴之

奈良県出身 同志社大学卒業
卒業後は高校教師を5年間勤める
2018年4月に鞄工房山本入社
趣味はウィンドサーフィン、スノーボード
好きな科目は数学