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鞄工房山本の革製品ブログ
2020年のホワイトデーは
安直に白い革製品を紹介してみる
皆さまこんにちは、鞄工房山本の晴之です。
2020年3月14日はホワイトデーでしたね! こちらの手違いで3月14日に投稿するはずだった内容を本日17日に投稿いたします。すみません!
バレンタインデーの贈り物は相場がチョコと決まってるのに対して、ホワイトデーのお返しはとくに定番のものがありません。毎年どうしようか迷ってしまいますよね、男性の皆さま。
昨年は何をオススメしたかなとブログを遡ってみると、いろいろなお菓子を紹介しておりました。
しかし今年は! 安直にいこうと思います。「ホワイトデー」つまり「白い日」ということで白い革製品をオススメいたします!
鹿革本来の色「月白」
何度か当ブログでも紹介している「月白」。そういえば年が明けてからも一度、皆さまにお見せしておりました。
ここではあまり詳しくお話ししていない、月白の色の秘密についておさらいしておきましょう!
色がついている革は、染料を用いて染め上げています。しかし、月白の場合は染料を一切使っておりません。革本来の色なんですね。染料が入っていないから、他のものと手触りも少し違ってサラッとした感じ。

ここで、こちらの色も見ていただきましょう。

この「生成り」も実は染料を一切使っていない鹿革。つまりこれも革本来の色です。
どう見ても明らかに色の違う月白と生成り。鹿の種類が違うとかそういうわけではございません。実は、鞣し方が違うのです。
月白はクローム系の化学薬品をベースに鞣す「クローム鞣し」。生成りは植物に含まれる水溶性化合物「タンニン」をベースに鞣す「タンニン鞣し」。どのように革を鞣すかによって、この色の違いが出てくるのです。
鞣し方によって一長一短があります。たとえばクローム鞣しのメリットは染色しやすいこと。当店の鹿革、パステルカラーはすべてクローム鞣しです。
それに対してタンニン鞣しの革は経年変化します。タンニン鞣しの革を「ヌメ革」と言いますが、聞き覚えがあるでしょうか。生成りだけでなく憲法黒もヌメ革。憲法黒は生成りのような色の変化はわかりにくいですが、手触りなどはどんどん馴染んでいきますよ。

月白も生成りもそれぞれが違った良さを持っているんですね!
でも今日はホワイトデーなので月白贔屓。白い革製品って汚れが目立つので敬遠されがちですが、他の色にない儚い美しさがありますよね!
ホワイトデーギフトにはブックカバー
そんな月白の革製品の中から、ギフトとして一番のオススメはやっぱりブックカバー!
個人的にはラウンドファスナー長財布もめちゃくちゃかっこいいと思うのですが、ホワイトデーのギフトにしては少々高価すぎるかと……お財布はクリスマスプレゼント向きですね!

(左から)
ラウンドファスナー長財布 | 月白 | 39,000円(税別) |
ブックカバー | 15,000円(税別) |
と言っても月白ブックカバーも、ブックカバー業界の中ではなかなかラグジュアリー。
その秘密は、素材である鹿革を贅沢に使っているから! 本を装着すると見えなくなってしまう内側にまで鹿革! ブックカバーを実際に使用している自分自身にしかわからない自分だけのこだわり。これぞ究極の贅沢!

ギフトアイデアということで、ただブックカバーだけを贈るのではなく、ブックカバーにお気に入りの本を着せた状態でプレゼントするのもなかなかオシャレです。俵万智さんの「サラダ記念日」とか。7月6日ではありませんが。「チョコレート革命」もありますが、内容が内容なだけに……
ということで本日は、ホワイトデーのお返しとして月白のブックカバーをオススメしました! ただの洒落ではなく本当に良い色なので、是非店頭まで見に来てください!
筆者プロフィール

名前:晴之
奈良県出身 同志社大学卒業
卒業後は高校教師を5年間勤める
2018年4月に鞄工房山本入社
趣味はウィンドサーフィン、スノーボード
好きな科目は数学